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冨田双康展・師匠の個展に弟子が集結の巻

冨田双康展全体写真

私のいけばなの師匠、冨田双康先生の個展が先日、草月会館で行われました。草月会館は入り口を入ると、何ともアーティスティックな石庭がひろがっています。イサムノグチ作の「天国」です。
この「天国」を舞台に個展が開かれました。

今年86歳の師匠は、初代家元からいけばなの手ほどきを受け、2代目家元、3代目家元、そして現在の4代目家元まで、各家元に師事した「草月の歴史」を感じさせる壮大な人です。

今回はこれまでのいけばな人生の代表作を復活させるということで(いわば回顧展です)、弟子が集結。師匠は、オーケストラでいう指揮者、そして弟子たちは、楽器の演奏者という感じでしょうか。とにかく、師匠の言うとおりに作品を仕上げていきます。

せっかくなので、みなさんにもぜひ作品の一部をお見せしますね。

冨田師匠作品1 冨田師匠作品2

右側の作品は、「倒れそうで倒れない椅子」アンバランスの妙が際立った作品です。

冨田師匠作品4 師匠作品6

右側の作品は、カスミソウとソリダコという平凡な花材を使いながら、巧みに水引を加えることで、繊細ながらも華麗な作品に仕上がっています。

冨田師匠作品3 冨田師匠作品7

左側のまるであしかが遊んでいるような作品が、私は一番好きです。海で偶然見つけた流木だそうです。師匠の作品には、いつもところごころに、人の心を和ませるユーモラスなセンスが散りばめられていて、それが、私はとても好きです。

師匠大作2 師匠大作3

最上部に飾られた巨大な作品。大きすぎて、うまく写真に納まりません。全体像はこうです。

師匠大作1

さて、ここで草月流の説明を少し。
今日本にはいけばなの流派は、数千あるそうです。多くの流派は、伝統的な「型」を大切にしています。
仏様に奉納する仏教を色濃く反映した「型」や室町のころから続く「型」など、流派によってその「型」のタイプはいろいろですが、「型」だけにこだわり続けるのが、私は好きでありません。
もちろん伝統は大切ですが、時代は今「平成」なわけですし、時代時代を反映していくのがアートの自然な姿だと思っているからです。
「型」ばかりだと、結局誰がいけても同じ花が量産されるわけで、その人の個性を出すことのできないものになります。創作に悩むことはなく、心は静められると思うので、一種「写経」のようなものでしょうか。

草月流もはじめは「花型」を勉強しますが、その後は全くの「自由」となります。
「誰でも、どこでも、どんな材料でも、できる」が草月スピリットなので、師匠の作品のように、花以外の材料(鉄や石膏)を多用する作品が生まれます。

「自由」ということは、「終わりがない」ということ。この創造へのハングリー精神が草月だと私は思っています。そして、そんなクリエーティブ魂が今も全く衰えないのが私の師匠です。

86歳なのにエネルギッシュ。のんびりしているようで、作品は独創的。この師匠がいなかったら、というより、いけばなの枠を超えた師匠の作品に出会わなかったら、20年前、私は弟子入りしなかっただろうし、多分20年以上もいけばなを続けることもなかったと思います。

「いけばな」は奥が深いです。本当に。底なしですね(笑)

もっと個展の作品を見たい方は、下のリンクをどうぞ。
個展の作品数々

では、本日も長い間お付き合い頂き、ありがとうございました。
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[ 2012/11/14 23:00 ] いけばな・フラワーアレンジphoto | トラックバック(-) | CM(0)
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プロフィール

MIKA OTANI

Author:MIKA OTANI


生け花サロン・アトリエ双香を主宰。毎日のさりげない遊びで日常をゆるやかに過ごせたらいいな。
そう思います。
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